V*****さんのレビュー一覧

傾国の仕立て屋 ローズ・ベルタン
40話まで読了。 まさに「傾国の」仕立て屋になりつつあるなか、ポリニャックさんの言葉から初心を思い出すところが良かった。でも待っている運命は変わらないわけでそこが切ない。ベルばら世代なのでこの作品のデュバリー夫人は新鮮だし、今読むならこの造形の方が遥かに説得力もある。相愛に違いないのにくっつかないレオナールとの関係もまた良し。とてつもなく豪奢で華麗極まりない当時の最先端は素敵というより呆然となるものだけど、ベルタンやレオナールの仕事は清々しい。彼らのように「仕事しよ」と言える生き方がいいよなあ。
恐怖体験~霊能者は語る~
怖かったよー((( ;゚Д゚))) ホラー苦手なのにりんこ先生に惹かれて読んじゃいました。実話系というか よくわからないけどなんか怖い系の体験エピソードが多く、 だからこそリアルに怖いというか。 とりあえずトイレが屋外でお墓のとなり なんてロケーションでなくて良かった。 若い頃のりんこ先生やお父様お母様が見られるのも嬉しい。
《隠れ吸血鬼伝説》吸いたいもん
ギャグかと思ったら結構シリアスかつハードボイルドなストーリー。後半、ハードになりすぎて(作者先生が)新田先生忘れちゃったの? と心配になりましたが、 ちゃんと締めてくださいました。でも切ない。永遠の命を持つ吸血鬼の儚さ哀しさを感じました。

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精霊《ジン》の森
中世ヨーロッパぽいファンタジー、古代中央アジアファンタジー、未来地球外ファンタジーといろいろ詰まって面白かったです。
赤いドレスの男
胸くそ悪い女二人が主人公で全く共感はできないけれど、ストーリーは面白い。自分勝手な女子大生に微塵も同情できないだけに、このラストにちょっとスッキリ。。。しちゃった私もけっこう性格悪いなあ。
鬼国幻想
壮大な歴史ロマンで、主人公のお転婆かつほぼ男装の姫である主人公以外は実在の人物、かつ史実に添っているのだろうけど、この主人公が神出鬼没に自由に闊歩、仇の男たちを魅せていくあたりがとても良い。初恋の八雲王とはほぼ最初から恋仲ですが、この皇子さまが史実通りに悲劇的最期を遂げてからの想いがまた強烈。初恋の相手を得られなかったがゆえに、愛するものを裏切っても別の目的に邁進してしまう敵役も魅力的だし、敵の妻に一目惚れして捻れた愛を貫いてしまう男も良い。個人的のはこの男に惚れたし、愛されるのが不可能ならばむしろその手で殺して欲しい、はこの人が言うと響く。 めちゃくちゃ血なまぐさい時代に渦中ど真ん中にいてより戦火を拡大しちゃったひとびとの物語ですが、戦ものというよりは愛憎の物語だと思う。現在連載中の某少年マンガと時代やキャラが被るんですが、ベクトルが全然違うのでそこもまた面白かった。
銀のヴァルキュリアス
さちみりほ先生の異世界トリップファンタジー? と手を出しましたが、初期の代表作だったんですね。男は奴隷の世界で女戦士が大活躍する話ですが、傾国の恋もある辺りがやっぱり私的にはとてもツボです。ラストどう落とすのか後半ヒヤヒヤしましたが、スッキリ納得できるエンディングで良かった。
恋せよキモノ乙女
主人公可愛いしお着物も堪能できるし、なんかゆったりあったかい気持ちになれました。着物は高くて現実にはムリって思っちゃうけど、セカンドハンドで手に入れて自由に組み合わすのもアリならいろんな可能性が無限にあるよね。おばあちゃんの着物、お母さんの着物。受け継いで何代も楽しめるなら素晴らしいなと思います。 着物おしゃれの話ですが、ももちゃんの恋の進行もホンワカとあったかくてすてき。着物でのお出掛けなのにフットワークめちゃくちゃ軽くていろんな場所を紹介してくれるのもいい。私も関西出身なので懐かしいとこもいっぱいあって、そこもまた良し。
千年一夜の…
シルクロードシリーズはその昔読んでいたのですが、この作品は未読でした。深く含蓄あるファンタジックストーリー。
おカマ白書
いやー ここまで頻繁に大事なものがコンニチワするマンガも珍しいんじゃ、とか思っちゃいましたが実際あるよね、そういう「事故」。。。 それはともかく、コンニチワしてもぷるんしてもエロじゃなく突き抜けたおかしみがあるというか、ポルノっちくは全くならないというか。純愛マンガではあると思うけどロマンチックにキュンキュンもほぼないというか意外にもちょっとはあったというか。 冒頭で星4つ、中盤ちょっとついてけなくなりそうでしたが結末知りたくて最後まで読んだらラストが良かったー キャサリンいいよ、最高! あらすじにあるとおり、女装した自分に一目惚れしちゃったチェリー君のお話でした。ミキちゃん、なにげに懐でかい女なのね。
難病が教えてくれたこと4~知られていない奇病~
有用な知識が得られ、希望の持てる展開の話がほとんどなので読みやすい。 実は私もここに出てくる病気を持ってるんですが、軽症だったこともあって「難病」なのは最近まで知りませんでした。今なら生後すぐに治療すればほぼ治せるそうですが、病院で診断されなければ当然治療も始まりません。 難病と診断されるのはとても怖いですが、いろいろあった細かいトラブルの原因が病気だったとわかるとそれだけでもいろいろと楽になります。
ダブルケア~高齢出産と介護~
頼るつもりだった優しいお母さんが認知症になってしまって、という話。かなりさらっと描かれ、ハッピーエンドにおさめてあるので読みやすいです。 認知症は、周囲のひとに知識があるかどうか、で地獄になるか乗りきれるかにわかれると思います。料理と火の問題、徘徊トラブル、なにもしてくれない家族、そしてトイレ。 程度や時期は千差万別でも認知症になれば必ずたどる道筋じゃないかなぁ。認知症を治す薬はなくても対処法はあります。どういうトラブルが起こりうるかを知ることがその第一歩だと思っているので、こういう作品があるのはいいな、と思いました。
Artiste
6巻まで読了。 「芸術家」しか住めないパリのアパートが舞台で、メイン主人公は気弱な料理人のジルベール。冒頭ではジルベール君のお仕事奮闘成り上がりストーリーかと思ってましたが、いきなり他の住人の話になって面くらったあと結局納得。 みんなそれぞれちょっと変わってたり弱点あったりするんだけど、その関わりがイイ。「弱点」が本業では「才能」になるというのもまたイイし、「自分にあった仕事」というのは本来そういうもんなんだろう。 「芸術家の集まるパリ」 と聞くと え? それっていつの話 ? と思うかもですが、スマホやSNSのある「今」の話。(コロナ前ではあるだろうけど) で「芸術家」が集まってるのは大家さんが「芸術家」と認めたひとにしか貸さないからで、いろんな職種のひとがいます。 でちゃんと(?) ネコもいる。このてきとーに描いたように見えるネコがほんっとうにネコらしく、そこんとこにも癒されます。
ねこのおくりもの
タイトルどおり、素敵で大切な贈り物をネコが与えてくれる、優しい気持ちになれるお話の詰め合わせ。オススメです。
命の足あと~遺品整理業社ヒューマンズ~
16巻まで読了。 遺品整理業という特殊清掃をしている会社が舞台だけれどその紹介だけの作品じゃなく、もっと深く、いかに生きるか、を考えさせてくれる話。興味本意な暇潰しには向きませんが、時間作って読んでおくべき作品だと思います。だってあなたも、いつか必ず死ぬんですから。
炭に白蓮
「白蓮れんれん」や「花子とアン」を先に知っていたので、かえっていろいろ新鮮でした。伝ねむさんがカッコいいというか、かっこよすぎるというか(涙) 史実の白蓮さんが本当に美人さんだったのは知ってましたが、写真探したら伝ねむさんもかなりのイケメンじゃないですか。この話読んだからこそそう見えるのかもしれませんが。
働きマン
これは好き。 自分が結局男とって仕事辞めちゃったからかもしれない。それで後悔しているわけじゃないけれど、仕事はしたぞ、と思いながら若死にするのもアリじゃないかと今思う。松方ちゃんならきっと編集長になって、燃えるような恋をするけど相手の方が若死にしー とか勝手に続きを考えてしまった。うん、このひとはブルボンヌさんみたくなるだろう、きっと。それできっといいんだよ。
腐った教師の方程式
可愛い高校生が保険医の先生に一途な恋をする話。えっちなシーンもちょっとはあるけど主筋はまさに楽しいラブコメ。みんなそれぞれ成長してくし、ハッピーエンドで後味も良し。あんまりBL読んでないけど、こういうのがやっぱりいいなあ。
本家のヨメ
嫁イビリの話かと思いきや、とってもいい話というかおばばちゃんが強烈にイイ👍 主人公の東京娘のぞみさんには到底つとまりそうもないドイナカの旧家なんだけど、イイ意味でみんな成長していってじーんとくる時もある。いろんな話、エピソードがあって飽きないし、どれもみんな面白かった。読んで損なし。
ウッドストック
凄い作品。 音楽漫画はいっぱいあると思うけど、この作品はほんとうに「音が聞こえ」、本当に心に響く。知ってる曲の旋律じゃなく、聞いたことがあるはずもないチャーリーの看板曲が強いリズムで脳内に響き出す。I hate you, I hate me これこそまさに楽とチャーリーの根幹であり、この作品の根髄でもある。 hate は love の反対ではなく、制御できない強烈なlove。 実は私はロックもパンクもほとんど知らない。野外音楽フェスティバルにもまるっきり興味ない。それでもハマる。自分も行ってハマった気になる物凄い臨場感だ。 この作品の醍醐味は臨場感だけじゃない。敵とか悪とか呼べるものが、変容して昇華していく。憎悪になり果てた愛が、さらに強い愛になる。I HATE YOU, I HATE ME 詞を音に変容し、感情を揺さぶってくる。こんな絵は初めてだ。こんな漫画は初めてだ。ダサくへたれに見えた楽が、ほんとに凄い。僕たちだって凄いと言いきる、楽の顔がカッコいい。他のスゴさを認めた上で、自分たちも凄いと言える。へたれの楽に嘘は言えない。 冒頭、凄いメンバーと偶然出会いバーチャルだったバンド「チャーリー」がリアルになってい くあたり、ご都合主義ぽく感じるひともあるだろう。でも人生は、本当に「そう」だと思う。奇跡的な出会いというのは実はいっぱい起こっているし、確かにそうだと納得できる。どんなに凄い個人でも、出会いを逃がせば凄く見えない。 好みじゃないと思った方も、ちょっと読んでみて欲しい。音がほんとに聞こえてきたから。ライブで聞いてきたみたいに、今もまだ酔っているから。
ヒーローマスク
絵がキレイで展開も面白い。ヒーローくんは私好みのイケメンで、ヒロインもとっても可愛い。ただ無意味なパンチラがやらしーので星1コ減点。ここは褒めてないからね~
応天の門
とりあえず3巻まで読了。 前から表紙が気になっていたんですが、道真さんと色男業平さんの話でしたか。平安の色男の業平さんが今風というか武者っぽい顔(あくまで顔だけ)の美男だけどやっぱ女好きの色男でカタブツの道真くんに白い目で見られたりするのがなんか可愛い。女好きの色男だけど恋愛譚じゃなく、ミステリー系でいい味出してて面白い。続きも読みたいと思います。
ホセ・リサール
フィリピンのこと、ほんとになんにも知らなかったんだな、って気になりました。もっとじっくり読みたい話だと思います。
白虎 森の覇王へ 分冊
けして悪くはないんだけど、なんかもったいないというかどっちつかずというかもやっとしてしまいました。無理に漫画にしないで画巻っぽく仕立てたほうがより拡がって良かったんじゃないかとか。擬音などもなんかうざいというか、読めないハングル文字のほうが趣が増したんじゃないかとか色々と思ってしまいました。絵だけで勝負したほうがと思う反面、「漫画の体裁」だったからこそここでみれてもいるわけでモヤモヤと複雑な心境。
春風のスネグラチカ
これは本当に佳品だと思う。 このテーマというかこの辺の話は腐るほどあると思うし、つまんないのもあったりするけどこれはなんか新鮮というか、現実味を感じてしまう。良い意味で高雅で、エンディングは雪解けの春の暖かみがある。ロシアものは名前が覚えづらく苦手なんですが、これは佳かった。
TOKYOジャングル・ガール
これはもしかしてあのあやめさん? と開いてみたらやっぱりそうだったんだけど、こんないい女というかオトナになってて感無量。。。
紅い牙 ブルー・ソネット 愛蔵完全版
読了。 壮絶としか言いようがない。冒頭部分にあたる「紅い牙」にも5つ星をつけてしまったが、こっちはさらに凄かった。最初の方は大昔「花とゆめ」で読んでいたが、ここまでの展開になっていたとは。なんかもう感無量。 倒すべき敵が巨悪なのは最初からあきらかなのだが、その敵方戦士としてつくられた美少女サイボーグ、ソネットが切なくも美しい。超能力がバンバン出てくる戦闘シーンはまさにマンガの醍醐味というものだし、絵もやっぱり躍動感に溢れててかっこいい。時間忘れて一気読みしちゃいました。全力でおすすめ。
愛蔵完全版 紅い牙
キターーー(^o^)/!!!! って感じで飛び付きました。青年マンガになってますが、その昔れっきとした「少女マンガ」誌、花とゆめに連載されてたエスパー少女が主人公のSF活劇。 少女マンガと言われたらビックリしそうな話ですが、だからこそ新鮮で夢中になった作品でした。再会できてめっちゃ嬉しい。 「ブルーソネット」はこの続きで、この18話まではソネットは出てこず(なぜか表紙にいるみたいだけど)ランちゃんだけのシリーズです。「弟」のワタル君も可愛い。 とにかく「敵」組織が残虐非道な設定のため残酷シーン苦手なかたには向きませんが、おとなしい可愛い女の子が追い詰められるとすさまじいパワーを発揮、巨悪を吹き飛ばしてくれます。と書くと確かに青年漫画かなぁ。 和田慎二先生とコラボされた番外編もはいってます。超少女明日香さんと狼少女ランちゃんが一緒にメイドをする話。
くの一隠密 紅組
意外と、というと失礼かもしれないが面白かったしなかなかよかった。 くの一ものだし、エロというかポルノというか、ムラムラするためのおかず的なものを期待して開いたのだが、幕府の犬設定でミッションは天草? で読むのやめよーかと思ったのだが意外によかった。スッキリドカンといけました。 幼顔なのに淫乱な蘭ちゃんが可愛く、ちょっと切なかったりもする。淫術の闘い百合バージョンとかもあってあきらかに18禁というかお子さま向けじゃないけれどストーリー的にも悪くないというかけっこう好きかも。
オークション・ハウス
冒頭ではさすが小池先生!と飛び付いたけど脱落しました。これはエロとバイオレンスが好きなオトナの男のかたにはおもしろいんでしょうが、女子ども向けじゃないというか私にはムリ。そもそもこの主人公にエレクチオンされたくなる女がリアルでいるのか? という気になってきてしまうくらい、辟易してくる。こういう体型の男が好みじゃないからかもしれませんが「静かなるドン」のドンちゃんには色気を感じるのでそれだけじゃないと思う。女性の裸体の方がむしろ色っぽく魅力的ではあるんですが... ファンメーヘレンを絡めてくるあたりでかなり期待したんですが、残念。レースを編む女をジャパンマネーに落とされたら殺人おかしても奪い返すファナティックなアーリア人いそうだけどそんな話でもなく、なんかまさに絵画を商材としか見てない感じがどんどん濃厚になってきて私にはムリでした。最初の奥さんと組んで立ち向かう話ならよかったのに。
SNOW ~村上もとか叙情傑作選~
これはまさに傑作選だ。 あり得ないはずの設定もあり得るように思えてしまい、しかも深く美しい。短編なのに、それぞれに人生の煌めきが描かれている。だから強く心に響く。凄い。
おいらん姐さん
面白かった。 地獄太夫の異名をとるSが売りの花魁の話でそーゆープレイもあることはあるんだけれど、淫靡にえろいというわけじゃなく愉しく笑えるシーンなのでその道のかたのおかずにはなりませんというか、ダメなかたにも大丈夫というかそもそもエロい話というわけじゃない。短い話がオムニバス的に続くのでちょっとした隙間時間にも読みやすく、どの話もオチがいい。この設定はさすがに、と思うような話でも、最後はじんときちゃったりする。着物の紋様とか、参考資料の出典まで書いてあるので真面目に廓に興味ある人にもきっといいんだろうと思う。 スッキリといい作品でおすすめ。
1787
主人公もボルフィーもちょっとイメージ外しててそこがイイ。短編ですが、けっこうジンと来るというか、クソビッチが降りてくるのを待ってたのね、という辺りが個人的にグッときました。
女王のトランク 分冊版
酷い父親を持った女の子が女王様になってく話。 絵もとても魅力的で、新鮮にお洒落でスタイリッシュですがストーリーもイイ。最終的に誰とくっつくのか、も興味なくはないんだけれど、個人的にはソノダさんが好きだなあ。M同士でオトモダチになりたい。
チュー坊がふたり ほのぼのファミリーの痛快エッセイマンガ
田渕由美子先生のファミリーエッセイはやっぱり少女漫画ちっくでさりげなくやっぱりおしゃれ。おしゃれじゃないフツーな日常をフツーに描かれてはるんやと思いますが、さすがにあか抜けしたはる。 実は私、後輩にあたります。田渕先生、うちらの先輩やねんよ、と言われてええーーー!!! てなった頃のことを甘酸っぱく思い出しました。
アラジンと魔法のランプ
全力でおすすめ。 ほんわりやさしい気持ちになれる、静かで上質のファンタジックストーリー。いくらか大人向けだけど、官能や冒険はほぼなし。でも深くロマンチック。 タイトルから連想するような「アラビアンナイト」のお話そのものじゃなく、もと版の魔法のランプの後日譚みたいなのが第一話。もと版に突っ込みいれちゃったりするお姫様の乙女チックな恋の話かと思いきや。。。ほわっとするいいエンディングでした。 二話目も政略結婚モノで切ないけれど、エンディングが良く、いい意味でしみじみとロマンチック。作者のかたの意図とは違うとは思いますが、「いつか夢で」の歌詞を思い出してしまいました。ディズニーのプリンセスものの(私的に)原点にある作品に出てくる歌で、「恋」はこういうものだと思う。舞台背景がおそらく中央アジアなので雰囲気は違いますが、出会いの時ってこうなりませんか? 夢で会っていたひとだ、って。 死海文書を扱った三話目はファンタジー色が薄そうな始まりですが、やっぱり良質なファンタジーだと思います。中東方面好きなのでイスラエル領になったクムランにも行ったことありますが、この作者さん実は物凄くお詳しいんじゃないかな。ウンチクは一切ないし、史学的に正確に、なんて気負った作品でもないのでふんわりと読みやすいですが。 ただ、死海に落ちたら助けてあげないと確実に日干しになって死んじゃうとは思ったけど(^_-)≡★ 泳ごうとすると確実に溺れちゃうよ。
大阪ちゅーとリアル
大阪生まれの大阪育ち、大学京都で就職東京、いわゆる?逆ジョージなワタクシですが、懐かしいこともへーそうなん!なこともあっておもしろかった。 言うても北摂生まれなんでコテコテの大阪人が課してくる大阪弁検定?には学生時代から不合格やったんですがこのマンガに出てくるテストでもあかんかった。。。。 でもジャンケンはインジャンしか知らんかったので大人になって東京行って生「ジャンケンポン」聞いたときは、これホンマにやるんや、とカルチャーショック受けたのを思い出しました。大阪弁ヘタなんは重々自覚してますが、母語はやっぱり大阪弁です。
関根くんの恋
これはもうタイトルそのまま、関根くんの恋の話。外見がいいというだけじゃなく、自動的に女を誘惑してしまう体質と言うか完璧無垢な無自覚無意識女誑しの関根くんが初めての恋をして、チキチキし続けちゃうんですが終盤めっちゃはらはらしました。とても素敵な作品だと思います。
ベルサイユのばら
キタ━(゚∀゚)━! って感じで飛び付きました。 ワタクシの場合、タカラヅカの舞台でまずドはまりいたしまして、台本全部ほぼ暗記しておりました。なので、原作そのまま歌詞になってるところとか、この胸の女心とか、音声で脳内再生、どっぷり堪能いたしました。男装の麗人主人公(ワタクシ的に)だし、不倫しちゃう王妃さまもあくまでプラトニックだし、つくづくヅカ向きの作品だと改めて思う。でも、昭和の子どもだった私には十二分に刺激的で、いろんなことを学びました。
淫花伝
阿部定の話まで読了。 有名な猟期殺人者の話だが、色欲というものに憑かれてしまった妖艶なる美女の哀しい物語でもある。色気のある絵で趣があり、淫靡な世界に浸れます。おとなの方限定でおすすめ。
ロザリンドの肖像
絵柄といい、華のある舞台だてといい、いかにもいにしえの少女漫画な作品ですがけっこうコワイよ。 子どもの頃はベルばらのルイ15世の断末魔の顔が何よりコワい「少女漫画のコマ」だったんですが、今見るとこのロザリンドのほうがはるかにコワイ。 麗しく、怪奇な作品でした。
コンピューター・ヒーロー
これは初見だったんですが、時代背景がなつかしー 赤影アカレンジャー仮面ライダーV3 で反応しちゃう方はぜひ。 長身でかっこいいヒロインと、幼なじみのメガネのヒーロー君のお話。テンポ良くて面白かった。
君といっしょに踊りたい
めちゃめちゃ良かった。 まず主人公のキャラがいい。「健常者」であるヒロインの成長物語でもあるからこそ、「フィフティ-フィフティ」の恋物語として成立している。圭くんは一目でわかるハンディキャップを負っているけど、何もできないわけじゃない。ひとりでなんでもできるひとも、本当はたぶんいない。 明るい楽しい話でもあるんですが、いい話です。諦めずに幸せを見つけよう。フェンスは誰の前にもあるんだから。
インド夫婦茶碗
どうやらりんこ先生と同じ年に国際結婚して似たよーな年の子どもがいて、ついつい自分といちいち比較してしながら読んでしまった。インドは一度行くととりつかれてしまうひとと2度とダメな人に分かれそうな強烈な国ですが (私はお腹とメンタルがもたんかった。あんなにご飯ウマイのにー😭) パワフルなりんこ先生ならこうなるのね~ というところも読みどころ。 そして仕事を持ちながらいろんな人と一緒に子どもたちを育てていくところも読みごたえありました。 サッシーさんのカレーが食べたくなります。
Canvas
ありきたりなピグマリオンものとも言えるかもしれないのだけど、だからこそ共感できるのかもしれない。悲恋と言えば悲恋だけれど、永遠の恋の成就と感じてしまった。私はとても好きです。
昭和のこども~こんな親でも子は育つ!~
りんこ先生とはほぼ同世代なのであーあったあったーということが満載で面白いのだが、数年の違いでこんなにちゃうんや、と思うところも。 昭和のこども、と言っても昭和はめちゃめちゃ長くかつ波乱でしたが、この作品は大人になるまで昭和だった世代、かつ東京オリンピックは知らないか、記憶がほぼない世代の話。 私的には戦前に子どもだったお父ちゃまお母ちゃまのこどものころの話も読みたいなあ。インド夫婦茶碗も拝読しましたが、先生のお母様もすごいというか、素敵。
きみはぼくのもの
アップされてるところまで読みました。 団鬼六先生の原作ということで本格SMを期待してますが5話までではまだそこまででもなく、そんなの絶対ダメなかたにもいけそうな、綺麗な序章になってます。
ばらの封印
オトナとして今読むと予想通りの王道展開ではあるんだけど、良くできてて面白かった。書かれた頃に子どもとして読んでたら怖くて眠れなくなったと思う。 それにしても、この手の※※※モノとしては被害者多すぎというか、主人公だけじゃなく学校も町ももう立ち直れないんじゃ? と思う甚大な被害かつ、むごい。絵柄がカワイイのでそこまでエグく感じないが。。。。実のところは相当酷いわ😭
北森サイ短編集
冒頭の「泣き虫とうさん」がとてもいい。 「女王のトランク」で北森先生を知ったのであの話ののサイテーな父さんとつい対比してしまった。世間的には正反対の評価になるだろうけど、本当のヒトの価値とは、とか考えてしまう。 絵柄的にも瑞々しい感性の若い先生だと思い込んでいたのだけれど、そこそこ年齢を重ねていらっしゃるとここで知り、より凄いな、と思った。
幻獣の國物語
王道を越えた王道の異世界トリップファンタジー。転生じゃなく、本来異世界のお姫さまなんだけどそんなことは全く知らずに両親の故郷である幻獣の國に遊びに来た女の子がいきなり大冒険に巻き込まれーーー!? という始まり。キセルふかして人語をしゃべる契約の猫、竜騎士のでこぼこコンビに美形だけど凶悪な双子皇子。次々出てくるキャラも魅力的だし、敵と味方がドンデンしていくストーリーもスリリング。主人公は誰とくっつくのか? という少女漫画的命題もちゃんとあるし、世界設定もこれぞまさにハイファンタジー。竜も竜騎士もいるけど西洋中世風というよりは東洋風味でSFっぽい世界観。猫十字社先生といえば黒もんとお茶会のイメージだったんですが、これは結構シリアスでエグいシーンもちょっとあるけどだからこそのめりこめます。オススメ。
光へのストローク
ひたか良先生といえば元気いっぱいの女の子のイメージだったので、病弱可憐な転校生、という冒頭がちょっと新鮮。でも水泳始めて元気になって、しかも結構素質あって、という王道展開で面白かった。私も小児喘息でしたが、水泳だけはできたなあ。 けなげにがんばるカナちゃんがカワイイです。
静かなるドン
これはかなりキケンな作品。 正直なところ、表紙にもタイトルにもあらすじにもまったく食指は動かなかったのだが、羅川真里茂先生がツイートされてて。。。現在私もどはまり中。 どう見ても男性向けの作品だと思うんですが、男性陣が超弩級に魅力的。羅川センセが惹かれるのもさもありなんないい漢が次から次に登場。主人公のドンちゃんはすごい短躯で一見冴えない感じですが、実はほんとにかっこいい。あやこさんじゃないですが、強くて優しく面白く、最強。具体的な描写は全くないけどセックスもめっちゃすごそうというか、いっぺん抱かれてみたいと思った。当初童貞のドンちゃんはヤクザのドンの癖に身持ちはかなりカタいほうでそこもいい。どーしよ~もない手下の生倉はしょっちゅう交尾中ですが、こいつもみょ~に憎めない。前半のいい男No.1はなんたって鳴戸さんで、鳴戸死すのとこでもう読むのやめようと思ったら龍宝ちゃんがでてきてまたとまらん。イケメンとはいいがたい猪首もいい男。海腐との真剣果たし合いのときのお茶目もカワイイ。 ということで女性にも実はオススメというか注意喚起必要です。大量の時間及びコインが消える可能性大。
幾百星霜
恵まれたお嬢さん達のほっこりとカワイイお話。なんだけど、続きが気になって止められなくなります。
泡と兎と首飾り
一人の先生の短編集とは思えないほど、毛色の違う作品が集まってます。全部書くと煩瑣なのでとりあえず冒頭の『宝石の女《モーム・ビジュー》』。これは傑作だと思う。兎さんシリーズとは全く違った、幻美と退廃の物語。世紀末パリを写した一枚の写真から紡がれたと思われる、乾いた耽美な世界に酔えます。甘美な悪徳をささやいた愚かなる色男と、生まれながらに眼窩に一対の宝石をもっていた、アスパラガスときらきらが大好きなラヴィラのお話。あ、あの話? と思われた方にも、なんやそれ? と思われた方にも全力でオススメ。
夢売り
とてもいい作品です。 夢幻の世界に引き込まれそうな危うさがあり、じーんときます。お茶会の猫十字社先生ですが、幻獣の國に近いというか異世界というよりは異次元にトリップするような感じ。無料の間にぜひ。私は読んだ後で購入しました。
妻は元風俗嬢~幸せ家族の作り方~
ぼーっとしてるのにしっかりしてると言われちゃう主人公はちょっとバカだけど凄くいい子なのかと思ったら、実は物凄く賢いというかひとを幸せにする方法が無意識に身に付いているひとでした。とてもいい話なんだけどタイトルがあってない。えっちなシーンはもちろん色気もないです。そーゆーのじゃないとても優美な佳品なのでもっと上品なタイトルにして欲しかった。
シニカル・ヒステリー・アワー
なつかしー つり目のツネ子ちゃんが困ったちゃんなんだけどカワイくて憎めない。既読のかたはもちろん、未読のかたもぜひ。
ヴィヨンの妻
ごめんなさい。大宰先生キライというか苦手というか、コイツほんまもんのクソやなんでこんなんがええねん、と読後必ず思ってしまう文学わからんちんの私ですが、さちみりほ先生の絵がついてしまうとうーん、ひとごとちゃうわ気をつけよ、と思ってしまった。 原作読み直してみましたが、セリフも筋立ても見事にそのまま。むしろ原作よりこっちのほうがオススメかも。背景情報も現代の我々には絵があったほうがわかりやすいです。
ミスミソウ 完全版
清野とおる先生のお友だちのひとやん。こんな可愛い女の子描きはるんやー と読みはじめてどよーーーーーんときました。これは怖い。 精神的にタフでないとヤバイかもしれないです。チャレンジャーな方限定でオススメ。自信ないひとは開けちゃダメかも。
デコまん
いやー 読んで良かった。 MKどころかちxこだってとても言えないアタクシですが、なし子センセが思い切り一直線でブレがない方とわかりました。悪い意味でえろくないというか、エッチ期待して見ちゃダメだけど、興味本意で読むと感動できるかも。意外とオススメ。
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