J*****さんのレビュー一覧
罪の子
画力はあるが、内容はつまらない。舞台は近未来の某国。物語は「罪の子」と判定された一人の新生児が殺処分されるところから始まる。同時におこなわれた両親のDNA解析によると二人から「善の子」が生まれる確率は低く、夫婦は出産権を終身剥奪されてしまう。しかし、これはおかしい。二人のDNA解析なら婚姻前にすればいい。解析の結果「善の子」が生まれる確率が一定水準を下回るカップルには婚姻・妊娠を禁止すればすむ。出産後に二人のDNAを解析しても遅い。しかも、先の夫婦は五回目の出産だという。夫婦の相性を見極める機会は何度もあったはず。冒頭から杜撰な設定のおかげで一気に読む気が萎え、政府・(一種の)人種隔離政策vsレジスタンスという構図も申し訳程度の設定にしか見えない。脚本・演出がお粗末。
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包丁無宿
時代設定はいつ頃でしょう。昭和30年代~40年代あたりでしょうか?腹巻にわらじ履きという姿は現代の都会ではまず見かけません。季節を問わず草鞋だけでは真冬に凍えそうです。腹巻に刃物を差して歩いていれば現代では間違いなく警官がすっ飛んでくるはずで、それが許されていた大らかな時代もあったのでしょうか。
敵役としてショッカーのような組織も登場します。黒包丁と名のる組織で、主人公を料理勝負で負かすため次々と刺客を送り込んでは返り討ちに遭う役どころです。黒包丁の刺客たちは山奥にこもって料理修行に明け暮れている、という設定なのですが、働きもせずいったいどうやって生活費を捻出しているのでしょう。今で言うニートのような集団です。彼らは悪どい手段で店を乗っ取ることもやるので、そうした店からの上がりがあるのかもしれません。
ツッコミどころも多いのですが、意外にまともなエピもありそれなりに楽しめる内容です。
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